開国の父 老中・松平忠固

映画ドラマ脚本

【800】『日本を開国させた男/日米和親・修好通商条約締結物語』目次≫

映画版脚本

 

人物表

プロローグ

本編

 

 

ドラマ版脚本

 

第1話 運命の出会い

A1 アヘン戦争
A2 高島平
A3 出会い
A4 阿部正弘邸にて
B1 渡辺崋山
B2 鳥居耀蔵
B3 蛮社の獄
B4 忠優、寺社奉行更迭
C1 奏者番
C2 鳥居の暗躍
C3 意気投合
C4 忠優、老中就任
D1 水野忠徳、登用
D2 クルシウス
D3 黒船現る
D4 ペリー艦隊

 

第2話 黒船来航

A1 ペリーの決意
A2 幕府の対応
A3 大砲、発射さる
A4 初日の夜
B1 象山、丘の上から
B2 初交渉
B3 水戸御老公、登場
B4 アメリカの要求に対し
C1 対決
C2 交戦論
C3 決断
C4 国書授与式
D1 米国国書全文
D2 松陰、密航決意
D3 ペリー、離日
D4 見送る忠優

(さらに…)

【801】第1話 A1 『アヘン戦争』≫

○海上
海上を進む大艦隊。
はためく大英帝国旗。
岸の周辺には三国志の時代のような小型の船が無数に並んでいる。
小船や陸上には、清国の旗。
小船や陸上から大砲や矢が放たれているが、全く届いていない。

 

○艦隊・外観

 

○同・艦橋
英国軍人たち。
司令官「全艦艇、左舷回頭。全砲門開け。距離3200ヤード。照射角11度」
大砲が次々とセットされていく。
士官「ウェルズリー、ブロンド、メルビル、ブレンハイム、ボレジ、ドロイド、各旗艦砲撃準備完了。各艦隊フリゲート砲撃準備完了、全艦砲撃準備完了」
士官B「全艦砲撃準備完了」
前方の小船の艦隊、陸の要塞。
にやりとする司令官。
司令官「ファイアー」
士官「ファイアー」

(さらに…)

【802】第1話 A2 『高島平』≫

○徳丸が原
広い野原に大砲が並んでいる。
周囲には、隊列を組んでいる西洋風な軽装をした兵士たち。
T『天保12年(西暦1841年)5月9日』
丘の上にはお歴々が陣取っている。
T『徳丸が原』
N「天保12年(西暦1841年)5月9日、幕府は江戸西郊の徳丸が原で西洋式軍備の実演演習を行った。これは、アヘン戦争によって清国が大敗を喫したとの情報が入ってくる中で危機感を感じた幕府が、長崎町奉行高島秋帆の西洋軍備についての意見上書を取り入れたことによるものである。ちなみに、この徳丸が原は現在でいうと東京都練馬区の高島平であり、その地名はこの地で実演を行った高島秋帆の名を由来としている」
指揮を執る高島秋帆(43)。

(さらに…)

【803】第1話 A3 『出会い』≫

○演習場
演習を見ている阿部と幸貫。
向こうに人と話している佐久間象山(30)らを見つける幸貫。
幸貫「阿部殿、あれにいるのが佐久間でござる」
象山に近づいていく幸貫と阿部。
そこには象山、川路聖謨(40)らが談笑している。
幸貫に気づく象山、川路、礼を取る。
T『佐久間象山』
T『川路聖謨』
象山「これは殿」
幸貫「うむ。忠優殿も一緒でござったか」
一番奥に男がいた。
松平忠優(忠固)(29)である。

(さらに…)

【804】第1話 A4 『阿部正弘邸にて』≫

○浜離宮(朝)
日の出。
美しい日本庭園が朝日を浴びて荘厳な眺め。

 

○運河沿い(朝)
川面に照らされる朝日。
川辺では庶民の早朝の慌ただしい動き。

 

○阿部邸・外観(朝)
赤ちゃんの泣き声。

 

○阿部邸・庭(朝)
赤ちゃんを抱えている阿部。
よしよしとあやしながら庭を散歩している。
後ろに付き添う妻・謹子(20)。

(さらに…)

【805】第1話 B1 『渡辺崋山』≫

○江戸城の堀(朝)
荘厳にたたずむ江戸城。
見える門は桜田門である。
『桜田門』
桜田門から三宅坂へ目線が進む。
『三宅坂』
そして半蔵門に至る。
『半蔵門』
堀の向かい側、現在の国立劇場敷地に建つ屋敷。

(さらに…)

【806】第1話 B2 『鳥居耀蔵』≫

○市中・崋山宅
崋山宅を家宅捜索している役人。
『渡辺崋山宅』
たくさんの書物などを押収している。
N「天保10年(西暦1839年)5月14日、渡辺崋山・高野長英ら蘭学を研究する者たちが逮捕された。天保年間は江戸で蘭学が隆盛し、新知識の研究と交換をする機運が高まり、医療をもっぱらとする蘭方医とは別個に一つの潮流をなしていた。崋山自体は蘭学者ではないが、高野長英や小関三英が崋山への蘭学の知識提供者であった。この潮流は旧来の儒者・国学者たちからは蔑みをこめて「蛮社」(南蛮の学を学ぶ集団)と呼ばれ、この言論弾圧は後に『蛮社の獄』とよばれることとなる」

(さらに…)

【807】第1話 B3 『蛮社の獄』≫

○御白洲
公事場に大草が座っている。
縁側上段に崋山。
一冊の本が提示される。
表紙には『慎機論』との文字。
大草「これはそちが書いたものに相違ないな」
崋山「相違ございません」
大草「ここにこう記してある。『これほど日本が外圧による国難に直面しているにもかかわらず、幕府上層部にはきちんと対応する人物がいない。国際情勢を知ろうとする気概もなければ、江戸城内において賄賂を横行させる権臣ばかりである。また本来こういう際に精神的な助言をすべき儒臣がまた、志が低く堕落しきっている』」
みるみる顔が青ざめる崋山。

(さらに…)

【808】第1話 B4 『忠優、寺社奉行更迭』≫

○江戸城・外観

 

○同・評定の間
老中3名が最上座に並んで座している。
中央に座る老中首座・水野忠邦。
『老中首座・水野越前守忠邦』
右に真田幸貫。
そこから横向きに並ぶ若年寄陣、そして三奉行陣、目付陣ら。
阿部、鳥居も同席している。
阿部「いったい高島殿は何の罪を犯したというのです?」
目付「謀反の罪です」
阿部「謀反!?」

(さらに…)

【809】第1話 C1 『奏者番』≫

○江戸城・西ノ丸
赤ちゃんが抱かれている。
N「阿部正弘は文政2年(西暦1819年)10月16日、備後福山藩主・阿部正精の五男として江戸西の丸屋敷で生まれた」
少年時代の阿部。
夜、灯りの中で本を読んでいる。
家督を相続している阿部。
奏者番、寺社奉行の任命を受けている阿部。
N「天保7年(西暦1836年)12月25日、17歳で家督を相続し、3日後の12月28日従五位下伊勢守に叙任、以後天保9年(1838年)19歳で奏者番に、天保11年(1840年)21歳で寺社奉行にと、異例の速さで出世し今に至っている」

(さらに…)

開国の父 老中・松平忠固

PAGE TOP

© 開国の父 老中・松平忠固史 2024 All Rights Reserved.